高尾山古墳を視察してきました。

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9月議会での国指定史跡浅間古墳の整備を求めていますが、その一般質問の参考に沼津市東熊堂にある高尾山古墳に行ってきました。高尾山古墳に関しては、都市計画道路の建設に伴い、平成21年、22年度の発掘調査が行われています。

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発掘調査以前は,古墳の後方部に高尾山穂積見神社が前方部に熊野神社が建立されていましたが、不自然な高台にあった為いつの頃からか下に古墳があるのではと考えられていたようです。
発掘調査が行われた事により、その見解が正しかったことが証明され、さらにはそれが貴重な前方後円墳であった事が明らかとなりました。
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発掘調査とその後の資料の整理や研究により、古墳の性格や特徴が判明してきており、平成26年に行われた追跡調査で古墳の年代についてもほぼ見解が定まってきました。高尾山古墳の墳丘長は60メートル級の前方後円墳であり東日本初期の前方後円墳としてはもっと大きいものの1つに数えられています。
古墳の年代は、西暦230年もしくは250年ごろで、古墳時代の古い段階での古墳として最大級に属します。高尾山古墳の存在が明らかに成った事で、駿河地域では西暦230年頃すでに巨大古墳を創る事が出来る人物が君臨し、政治的な統合が進んでいたことが分ります。発掘調査がされた事で高尾山古墳は、この地域の歴史を語る上で欠かす事の出来ないシンボル的存在となっています。また、現在、片浜小学校近くの文化財センターにおいて高尾山古墳の出土品などが展示していますが、展示施設を市立明治史料館に増設する構想があると聞いています。
(高尾山古墳から非常に多くの土器や副葬品が発掘されています)
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一般的に発掘調査はよく古墳の破壊行為に当たると言われますが、保存だけは歴史的意義やその古墳の価値がわからないままであり、復元を含めての整備であれば、高尾山古墳も今後は国指定史跡に認定後に古墳公園化も考えられます。
あらためて、高尾山古墳との関係性を探る上でも、高尾山古墳より大きいとされる浅間古墳の発掘調査をすることが重要な意味合いを持つと考えます。
高尾山古墳の発掘調査状況を検証しても浅間古墳の発掘調査をする意義は大きいと感じ、現在、地域での要望もあり、気運が盛り上がっている中では、本格的に浅間古墳の保存、整備、活用のあり方を検討すべき時は来ていると思いました。