「国家の品格」を聞きました。

 

 議員になってから毎年恒例の静岡県市町議会議員研修会がグランシップで開催されましたが、今年は、2006年にベストセラーとなった「国家に品格」の作者のお茶の水女子大名誉教授であり数学者の藤原正彦氏が講師でありました。

恥ずかしながら、ベストセラーとなった「国家の品格」は読もうと思っているうちに気が付いたら読まずじまいのままとなってしまった1冊でもありますが、この本の発売以来、〜の品格という銘打った書籍は販売され「女性の品格」「遊びの品格」という本は読んだ事があります。

しかし、もともと、「国家の品格」は藤原氏が講演で述べた内容を基礎に本にしたと聞いていますので今回、議員研修で「国家の品格」という演題で聞けば本を読んだと同じであると考えられます。藤原氏の講演は、話し方は早いのですが、リズミカルで聞きづらいと言う事は無く、ユーモアを交えた中での(度々家族の悪口が入っています)次から次へ話題が出てくるのには感心させられます。
 今の日本に必要な事は、論理より情緒、英語より国語、民主主義より武士道精神が大切であるとし、21世紀のキーワードとしては、敗者や弱者をかわいそうに思ったり、哀れに思う敗者や弱者への愛情の共感の情として、「惻隠の情」であるとしていました。私の世代ではあまり聞き慣れない言葉ですが、いじめと言うのは無くならいないとした中で、今の陰湿で長引くいじめをなくすには、卑怯を憎む心を育てる教育として「惻隠の情」が必要であると感じました。しかしながら、数学者であるので、もっと、論理的な解決や数字的な提示があるのかと思いましたが、国語教育の重要性を訴えている事には少し驚きました。
 朝から、チャレンジ7による介護研修があり、多少疲れがたまり、頭に入らない部分もありましたが、藤原氏の言葉で印象に残った「家族愛」「郷土愛」「祖国愛」の先に最も崇高な人類愛が生まれると言うくだりは、今の政治にも言える事であると思います。氏が奥様の悪口を言いながら、大切にしている事も良く分かりました。やはり一番大切なのは奥様のようです。
 講演を聞きながら改めて、私は、立派な事を言う事も大切であるかも知れませんが、身近な家族を愛し、地元を愛し、日本を愛す事が出来る人が世界の平和にも通じる事でそんな政治家を私は選挙で応援をしたいと思いました。