全国初マンション一体型豊島区新庁舎視察。

今回視察では自治体庁舎の先進事例もしています。
富士市の庁舎も私が小学生の頃に建設されましたので、既に45年以上経っていると思います。
施設の長寿命化を図る上でも耐震工事は終わっていますが、しかしながら、建物自体は老朽化し時代の変化の中では施設整備の限界や使いづらさや市民からの不満もあります。

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富士市庁舎の建て替えが問題になっているわけではありませんが、自治体庁舎建設の先進事例として東京都豊島区の新庁舎やマンションが入る複合ビル(地上49階、地下3階)が南池袋2丁目に完成し、5月7日より開設され話題になっています。それは、豊島区民の安全、安心と利便性を図るうえでの新庁舎は全国初の民間共用マンション一体型庁舎としての大きな話題と総事業費の約435億円は、住戸販売の収入などでまかない、区の一般財源からの支出はゼロであるという税を投入しない斬新な手法はメディアで取り上げられ全国からの関心を集めています。特に、税金を使わず資産を運用しての建設はユニークであり、現在毎日のように多くの自治体からの視察が続いており、お断りもしなければいけない状況だそうです。私たち会派も早い時期での視察申込みで運よく視察できましたが、視察の数をこなすために庁舎説明の視察用のDVDも作成され、説明も慣れた感じでもありました。

(使いやすい議場、市民利用もできます、また、屋上には庭園やビオトープ、水槽も完備されています)
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新庁舎のビルは高さ189メートル。豊島エコミューゼタウンとして環境や文化に配慮があちらこちらになされており、1、3~9階が区庁舎、1、2階が商業施設、10階が庭園「豊島の森」になっています。地下2階で東京メトロ有楽町線の東池袋駅と直結しており駅から雨に濡れずに行けて便利です。JR池袋までも歩いて5~6分の距離です。 また、11階以上にマンション432戸が入っています。地権者分を除く322戸が3398万~2億998万円で販売され、既に完売しており、分譲収入181億円が区など地権者でつくる建設主体の再開発組合に入っているそうです。現況では市民には大変好評であるとの事です。

富士市役所の市民にとっても玄関がどこかわかりづらい、お客さんを迎え入れるような入り口ではない、なんとなく汚い、女性や子育て世代にもトイレが分りづらく、使いづらい、屋上にレストランやトイレが欲しい、公共交通のアクセスが悪い、エアコンの効き方が一定していない、利用度が多い場所までの階にエスカレーターを付けてもらいたい等々様々な施設利用での不満を耳にします。富士市がお金のないのはわかっていますが、すぐに建て替えろと言う訳ではありません。でも、市民が一番利用する公共施設である以上将来的に建て直しも考える時が来るならとどんな庁舎建設が相応しいのか、お金がないなら無いなりの知恵を使ってのの様々な事例を見ての検討は必要であると思っています。
私にとっても喫緊の対応というより将来的な事を考える視察でもありました。