被災地ボランティアに参加して

宮城県石巻市の石巻専修大学内にある石巻市災害ボランティアセンターへ訪問し1日ボランティアに参加してきました。震災から8か月経ち、石巻の同じ場所に7月に来た時より大分片付いており、建物の上にあったりした車や船は無くなっていましたが、未だ瓦礫の処理はされないまま、山と積まれています。

石巻専修大学に設置されたボランティアセンターでの受け付けも縮小されたようで、目立った看板等も無く、分りづらかったです。また、ボランティアも大分少なくなってきているようで、以前は校内(敷地内の芝生)にテントを張っての滞在型ボランティアの方々多くいたようですが、今はありませんでした。
何とか受付を済ませ、ボランティアシールを胸に張り、個人宅への泥かきに行きました。

行った先は、日本製紙石巻工場の裏にあるお宅でした。依頼者の方の家も流されてしまい、複雑な気持ちはあるにしても、「もう、笑うしかないよ」と当時の凄まじい生々しい話をしてくれました。作業的には、撤去する建物の回りの泥だしをしましたが、表面の乾燥したところは埃ぽく、下の土はヌメッとしています。ヌメッとした所が津波で流されてきた土、所謂ヘドロです。匂いはしなくなってきたとは言え、変な匂いはしました。

あり難い事に依頼者の方は、私達の慣れない手つきの作業にも温かい目で見てくれました。聞けば、市のボランティア協会の会長さんでもあるそうです。私達も、たった1日のボランティアでは何が出来たという訳ではありません。少しだけきれいになった所はあるとはいえ、まだまだやる事があるようです。今回のボランティアでも、少しでも、手助けになれば、また、痛みを共有できたらと思う気持ちもありましたが、依頼者の方に飲み物を出してもらったり、「復興が済んだら、必ず、皆さんのところで、何かあったら駆けつけるからね」と笑顔で声を掛けられるとかえって申し訳なく感じてしまいました。月日が経つ中では、段々と災害に対しての気持ちは薄らいでいきますが、現実には、多くの方が困っています。決して偉そうなことは言えませんが、機会があれば、また来なければと言う思いはあります。

瓦礫の処理を自治体での受け入れの話があります。個人的には実際に、ちっとも変わらない惨状を見ると何とかしてやりたいと言う気持ちは当然起こります。政府のあまりにも遅い対応に関しては、困ったときはお互い様と言う観点からも、各自治体で安全が確認できたら早い段階での市民への理解を促し協力する必要性は感じます。ボランティアに参加して、いつどのような災害が起こるかわからない状況を考えても、改めて何かあった時にだけ助けてもらえると思うのは都合の良い話でもあると思っていますので・・・