中核市移行の市民議論は盛り上がるのか???

卓話経済人で構成される職業奉仕団体のロータリークラブにおいて、急遽、卓話を依頼され、富士市が取り組み始めた、「中核市移行の議論について」の話をさせて頂きました。

私は昨年の9月議会において、中核市移行を含む富士市の将来像について質問していますが、その際の市長答弁として、中核市移行について議会の皆様、市民の皆様と一緒に議論を進めていくとしていました。その後、全員協議会や講演会の開催、市民説明としてまちづくり協議会等において市民説明会を開催されてきています。また、市長施政方針では、中核市移行を目指して市民の皆様とオール富士市で議論を本格的に進めていくと謳っており、今後、7月以降に中核市移行検討講演会、第2弾としての中核市移行に関する市民説明会や全員協議会を開催し、議会や市民の皆様に理解を図った上で来年の2月頃には中核市移行に関する方針決定をする予定になっています。

ただ、今回、卓話を聞いてくれた50名のロータリーの皆様に、話をする前に、「富士市は中核市に移行すべきか、しないべきか?」を確認させて頂きましたが、ほとんど人がどちらにも手を挙げない状況であります。多くの人から言われたことは、「中核市がそもそもわからない」でした。あらためて、「中核市とは、また、中核市になる事のメリット、デメリット」の話をしましたが、それを聞いたからと言って判断はできないというのが大勢でありました。

卓話が終わって、唯一、私の処に駆けつけきたロータリーの会員は、某銀行の支店長と某組合の組合長でした。某支店長は「富士市は中核市になるべきですよ、金融機関としては中核市にある金融機関であるというのは望んでいる事であり、今後、各支店の統合が進められる中では都市のブランドは必要でありますよ。また。中核市になれば、企業進出や不動産価値も上がる傾向がありますから、中核市は進めるべきです」と言っていました。また、某組合長は、「業界にも関わる事ならうちの組合に説明に来いと言えば来てくれるのか」でした。
様々な意見はあると思いますが、どれだけの人が中核市について議論ができるか、市長が言う、オール富士市での議論を進めるという点は、難しいのではと感じます。富士市を代表するような経済人の皆様でさえ、中核市移行についてピンと来ない状況でありますので、今後、第2弾の市民説明会が開催されるようですが、オール富士市という点での本格的な市民議論に発展するのか疑問に感じてしまいました。来年の2月にオール富士市として結論は出せるのでしょうか・・・
現時点での財政課題にしても、目先の事だけではなく、50年先とまではいかないまでも、20年先の東部の拠点としての富士市がどうなるかを考える必要はあります。
私は、最終的には市長の強い想いでの、将来ビジョンをしっかり示して市民理解を促さなければ、結論は出にくい事であると思っています。