「効果的な子どもの貧困対策について」の通告文

10月2日午前10時半登壇予定の通告文の「効果的な子どもの貧困対策について」を掲載いたします。長いけど興味のある方はお読みください!

「効果的な子どもの貧困対策について」

子どもの貧困問題は今、数多くある社会問題の中でも重要である。子どもの貧困とは所得が低い家庭の子どもが、低学力、低学歴となり将来不安定な職業に陥ることで次の世代まで貧困状態が連鎖していく問題でもあり、子どもの貧困がもたらす社会的損失は大きなものであるとされている。現況の子どもの貧困を放置すると年間40兆円が失われる試算も出されており、深刻化する子どもの貧困対策について、国は、平成26年1月に子どもの貧困対策の推進に関する法律を制定、同8月には子供の貧困対策に関する大綱を定め、教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援といった重点施策に関する取り組みが始まっている。これを受け、静岡県においても平成28年3月に静岡県子どもの貧困対策計画が策定され、富士市においては、平成27年12月に富士市子どもの貧困対策検討委員会が設置され、取り組みが進められていると思われる。

6人に1人とされてきた子どもの貧困問題が顕在化してから、子どもの貧困対策が研究されてきた中では、貧困の連鎖の重要な要素として社会的相続(自立する力の伝達行為)があるが、特に早期に家庭を巻き込んでの非認知能力(生きる力)を高める施策が有効であるとされる。その意味では乳幼児期の子どもと保護者の食育として望ましい食習慣や生活習慣を確立させながら、社会性・自制心・意欲や忍耐力といった非認知能力を高めるための取り組みを実施することで、既に実施されている学習能力等のいわゆる認知能力を高めるための施策がより有効となると言われている。

このように、子どもの貧困対策は、個々の状況に合わせた柔軟な対応が求められるために、市の取り組みが最も重要であり、改めて、子どもの貧困を社会的損失として捉えれば、富士市の都市活力再生としての視点からも、対処的な対策ではなく、富士市の状況を把握した中で、先進事例を鑑み、効果的な対策について、総合的に検討する必要があると思われるので、以下の質問をする。

(1) 富士市の子どもの貧困状況をどのように捉え、子どもの貧困対策検討委員会では、どのような ことが検討されてきたのか。富士市における子どもの貧困対策について検討する上で、実態調査による現状把握と課題の抽出が必要だと考えるが、いかがか。

(2) 子どもの貧困対策は、早期に有効な対策を実施することで、高い投資対効果が得られると言われているが、支援を必要とする子どもを早期に把握し、対策を実施しての効果を検証するため、子どもの経済環境・福祉サービスの利用状況等を統一的に把握できるシステムの構築とデータベースの整備が有効であると考えるが、市の現状と今後の方向性は。

(3) 貧困家庭に実施されている学習支援や経済的支援の有効性を高めるため、乳幼児期に基本的な食習慣や生活習慣を確立させる取り組みと非認知能力を高める取り組みは効果があり進めるべきと思うがいかがか。

興味のある方は傍聴して見て下さい!!