富士山がきれいに見える浮島が原

 富士山がきれいに見える場所に位置する面積約600町歩に及ぶ吉永、須津、元吉、浮島の広がる湿地帯は、総称浮島ヶ原と呼ばれ、昔から不毛な地域ではあるものの田んぼが作られていました。

3年に一度しかお米が取れないようなどぶっ田と言われ、苦労をしながらお米が作られた経緯がありますが、昭和48年に県営事業として沼川堪水防除事業に併せて圃場整備事業として総事業費36億円が投じられ良好な田園風景が保たれるように東部土地改良区が設立され整備されてきました。土地改良の事務所の敷地にははばたく浮島が原と言う石碑が建っています。

しかしながら、東部土地改良区は近年においては、高齢化と後継者がいなくなってきている中で、田んぼに農作機械が搬入しやすくする為や水浸しにならないように水害の問題点として挙げられている田んぼの嵩上げも目につきます。また、耕作放棄や委託する人も多くなってきています。

以前私も議会で取り上げましたが、農地・水・環境保全事業として、富士山の郷を守る会が設立され、営農支援もされていますが、農業が続けられない状況は進んでいるようで、更に、土地の管理がされない所も出始め、借地として自動車置き場があったり、売り地がでたり、土地利用についても地域で問題になっていました。
(車置き場)     (売り地)    (機械で盛り土をしています)

東部土地改良区には新幹線と富士山がきれいに見える絶好の場所もあり、天気の良い休みには、全国から写真撮影に来るほどの景観がある所ですが、ちょっと外れると、嵩上げをしている風景や自動車置き場があり、せっかくの富士山も台無しになってしまう景色もあります。
(富士山がきれいに撮れる場所には多くの方が押し寄せてきています)

今年になってからも、地域要望として土地改良区の農地については、農地法に基づき転用は出来なく、農地以外の土地利用については禁止しているとし利用しようとしている方への指導をして頂きました。
(フェンスで囲まれていたのですが、撤去してもらいました)

現在、土地改良区内の道路整備が進んでいます。盛り土については道路面より10センチ以上高くしてはいけないとしていますが、高い部分もあり、本来の田んぼとしての遊水機能も発揮されていない状況は、田んぼはいくら個人の持ち物であっても、生活に支障をきたす行為として土地改良区での管理はもちろんの事、行政としても更なる指導は進めるべきだと思っています。

良好な田園風景が広がる富士山がきれいに見える場所としていつまでも保たれる事は富士市にとっても重要な事でもあると思っています。