「勝負に勝つ」を聞いて。

 御殿場西高校の菊池基先生の「勝負に勝つ」という題でお話を聞いてきました。菊池先生は御殿場西高で空手部を昭和58年に立ち上げ、そして指導をし平成元年に全国大会で初優勝をした後、現在まで全国優勝21回、国際大会優勝4回と世界に誇る学生空手部の名指導者です。御殿場西高に空手部ありといわせるようにした手腕をお聞きするいい機会でした。
 勝つ秘訣は、夢を持ち、目標を持たなければならない事です。練習は勝てるかどうか不安だから練習をするのでありその大切さを怠けてはいけない。勝負では勝つ喜びと負ける悔しさを味わうことで成長をさせて行く。チームの雰囲気をつくることが個人を育て、個人個人のやる気がチームの雰囲気を作る。ひとつの成果は全員力であり、一人の成果も全員の力である。これは、今朝もトルコで行われた世界大会で杉山選手が金メダルをとり優勝報告会が行われましたが、30人の部員の中の一人にスポットライトが当たってしまう訳です。しかし菊池先生は他の29名の気持ちを高めるため、一人の人間が勝ったのではなく29名がいるから勝てたのだという意識づけを必ず行うそうです。また、成長の過程には右肩上がりではないということ、努力をすれば努力が実るというけれどそういう訳でもないという事を判った上で、努力は続ければ伸びる時期がくるということをわからせ、上達を促すこと、何事もスランプはあるものですべてがうまくいくという事はないということを伝えています。という話はわかっている事なんですが、空手の指導が組織での管理、仕事での進め方、また人生においての勝ち方に通じるものを感じました。
 最後に空手においてだけではなく、すべてにおいてだと思いますが「礼儀のないものは衰退していく。高感度がもてることが勝利の女神がほほ笑む」という通り、亀田問題においても礼儀は大切で、勝てばいいのではだめで、やはり人によく思われるたち振る舞いは、みている人にもすがすがしさを与え大切なことであることを痛感しました。
 一緒に聞いていた某会社社長はお疲れで、せっかくのいい話を目をつむり夢の中できいてました。